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スノボとトマト
自分の人生を楽しみたいから始めた農業

大分県玖珠郡九重町。
秋は紅葉で賑わう「九酔渓」、広大な自然を満喫できる「九重“夢”大吊橋」、九重“夢”温泉郷と称される温泉、さらには「くじゅうスキー場」と、観光や行楽には事欠かない大分県の西部に位置する山間地。週末や紅葉シーズンなどは多くの人で賑わうが、そこでの生活に目をやると、俗に言う“地方”と呼ばれる場所なので、人口減、高齢化は多分に漏れず進行している。

松本さん

今回取材するのは、そんな九重町に移住した若手農家の松田紘明さんと清香さんのご夫婦。
福岡から10年前に移住して、今年で就農8年目。年間約28トンのトマトを栽培する、ちょっと中堅に差し掛かった農家だ。

地図に導かれて、着いたのは九重町の中でも少し標高が高い770mの場所にあるトマト農家。

松本さん

ショップ店員のようなお洒落な雰囲気のお二人。取材をしていて最近思うことだが、最近の農家さんは、なんというか昔持っていた農家さんのイメージとは違う。挨拶、雑談を終え、いくつかの質問を投げかけてみた。

-お二人で農業を始めたきっかけは?-

松本さん

「二人が会ったきっかけはスノーボード。まだ二十歳前後の時に、福岡のスノーボード施設でアルバイトをしていた時に、お客さんとして来ていた奥さんと出会いました。その後意気投合し、スノボや登山に行っていたんです。
広島出身の僕と、佐賀出身の奥さんとで、九重町で農業を始めたのは、成り行きとひらめきでした。 当時二人は農業には全く興味がなく、実家も農業ではありません。二人でスノボと登山に来ていた時に知り合った九重町の農家さんのお手伝いをしていて、農業もいいなーと思って二人で少し話して即決で就農を決めました。」

二人のフットワークの軽さと、二人の似通った価値観。出会うべくして出会い、就農すべくして就農したとでも言おうか。

その後、農家さんから行政が就農の手助けをしてくれるファーマーズスクールの存在を教えてもらい、九重町役場に「農業をしたいんですけど」と電話して、九重町のファーマーズスクール1期生になったのだとか。

-仕事の楽しみって何ですか?-

松本さん
松本さん

「自分たちの責任で仕事をしてみたかったんです。良いトマトを作るためには手を抜けません。もちろん自然災害などのリスクはありますが、成功も失敗も自分の責任だから楽しいじゃないですか。あと、生活のリズムがちゃんとしているので、人間らしい生活が出来ているなと実感できています。」
夫婦揃って同じ回答。仲の良いお二人は、仕事の面でも心底信頼し合う同僚の様で、公私ともにいつも自然体で楽しく前向きに頑張っている。

-大分県など行政の支援は利用しましたか?-

松本さん

「ファーマーズスクールに通えて、その間の生活を支援してもらいながら農業に向き合えました。農業を開始するための資金もその時に支援してもらえました。市や農業委員会は農地の斡旋や世話をしてくれて、さらに大分県は10年分の経営計画などの作成も一緒に考えてくれました。本当にゼロからのスタートだったから感謝しかありません。」

-二人のきっかけのスノーボードなど、休みの時は何をしていますか? -

松本さん

最初は仕事に没頭した二人だが、少し余裕ができてから余暇も楽しめるようになったという。

「トマトの栽培期間はほぼ休みナシ。でも、ちょっと良いサラリーマンくらいの稼ぎがあります。たまたまなのですが、トマトは7~11月が収穫期間。スノボは冬…(笑)。オフは可能な限りスノボに行きます。あと、僕は釣り、奥さんはお菓子作りを行っています。」

-将来の夢は何ですか?-

「ひとまず長生きして、ずっと美味しくご飯を食べることが基本だと考えています。九重町に来て驚いたのが高齢の農家さんが異常に元気なことに気が付きます。部会の先輩はまあまあお年を召しているんですが、元気いっぱいで私たちの倍の規模の農地でトマト栽培を行っています。そんな年の取り方をしたいですね。最近ちょっと憧れてきています。」

最後に、これからの人にメッセージをもらった。

松本さん
松本さん

「私たちは、いかに自分たちが楽しく生きていくかという価値観から農業を選択しました。大変だけれど、自分で決めたことはやり遂げたいと思っています。成功も失敗も、全部ひっくるめて自分の楽しみにできたならいいなと思います。やろうと思い、覚悟を決めて真剣に向き合えば、儲かるかどうかは別として、誰でも就農することはできますよ。」

人生は人それぞれ、農業を始めるために、お金や土地、コミュニティなど、あった方がいいものは多いが、おそらく熱意や責任感は必須なのだろう。

松田さんご夫妻が自分の人生を楽しみたいから始めた農業を始めたように、人によって、目的や目標は異なります。これからの農業は、十人十色よろしく、十人十農で、いいのかもしれない。


大分県は経営計画の策定から営農開始後のフォローアップまで充実した体制で就農や企業の農業参入を支援しています。農林水産業の会社に就職したい人も大歓迎です。

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