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大分県の手厚い支援で子連れ移住&
夫婦で新規就農を叶えた
ピーマン・スイートピー農家

家族団らんのために選んだ移住

西日本一の夏秋ピーマンの産地であり、スイートピー生産量が全国2位を誇る大分県。そんな大分県において、豊後大野市は、火山灰土が広がる肥沃な土壌と、多くの河川が集まる豊かな水利に恵まれており、大分の野菜畑と呼ばれています。
今回は東京から同市に移住し、夏秋ピーマンを15a、スイートピーを8a育てる生産者の江藤雄介さん・円さんご夫妻を訪ね、取材させていただきました。取材の時期は冬で、スイートピーのシーズン真っ只中でした。

東京で出会い結婚したおふたりが、大分県豊後大野市へやってきたのは、2017年のこと。

東京での生活を振り返ってもらった。
「不動産会社に勤めていたのですが、東京での生活では高い給料をもらえます。しかし、その反面家賃など生活費も高いのが悩み。時間の面でも、通勤などの移動時間がかかることから、子どもが生まれたのに家族の時間はほとんど取れないのが当たり前になっていました。ふと気付くといつも、本当にこのままでいいのかと考えるようになっていました」
と話すように、いつも、もやもやとした気持ちを抱えていたそうです。

現状を変えたいと、雄介さんは大分県へのUターンを検討しはじめます。
出身地であることはもちろんですが、元々、夫婦揃って自然での遊びが好きだったことも大分県を選んだひとつのきっかけなのだそう。移住後の暮らしをおぼろげにイメージしながらいつも「就農フェア」に足を運んでいたのだとか。

大分県の担当者の熱心さ、温かな歓迎ムード、細やかな気配りに惹かれて、じっくり話を聞いてみると、大分県は就農に“手厚い”ことがわかったそうです。

新規就農へのハードルを下げる取り組みや、ほかの県にはないサポート体制を知るうちに、徐々に移住への決心が固まって来たのだとか。

円さんの母親も背中を押してくれたそうで“子育てをするなら大分の方が伸び伸びしやすくていいかもね”と、理解し、応援してくれたとのこと。
「せっかく移住するなら、田舎でしかできないことをやってみよう」と、ふたりで農業の道へと舵を切りました。

大分に来て2年間通ったインキュベーションファームで運命の出会いをします。

江藤さんご夫妻の写真
▲インキュベーションファームの恩師の目から見ても、
ここのハウスは美しいのだとか

「農業を学んだ後に、指導に当たってくださった先生がお母さまとふたりでお世話をしていたスイートピーのハウスを“譲渡”してくれたのです。卒業後も、先生に見守っていただきながら、スイートピーの栽培はもちろん、この地域の気候や習わしなどさまざまなことを少しずつ教えてもらっています。私たちにとって、ありがたい里親のような存在です」と、雄介さんは語ります。
受け継いだハウスと、そこに込められた想いを大切に守り、そして育てるために、雄介さんたちは繊細な仕事でスイートピーを育て続け、コツコツコツコツ…、ついには大きな喜びを手に入れます。

第67回「大分県花き展の審査会」で、県内の生産者66名が育てる212点の花の中で、最高賞の農林水産大臣賞を受賞したのです。色彩・花容、草姿・草勢などを審査する上で、透明感のある白さや花付きのバランスの良さが評価され、努力は最高の形で身を結びました。
その時を振り返って「農業者として認められたのだと大きな自信になりました。今はハウス2棟分、8aの面積でスイートピーを育てています。寒さには強いスイートピーですが、花の中でも育てるのが難しい品目の一つ。雨が続いて花のつぼみが全部落ちてしまうと1ヶ月は元には戻りません。天候に左右されやすい部分をどう調整するが腕の見せどころです」と笑顔を見せる雄介さん。

そうした評価の背景には、雄介さん自身の努力はもちろんですが、豊後大野市の「働きやすい環境」で、安心してスイートピー栽培に注力できたことが大きいのだそう。

豊後大野市は生産技術が比較的容易で、価格も安定しているピーマンを経営の柱として推奨し、その栽培指導をインキュベーションファームで行っています。ピーマンを軸に、その裏作にスイートピーやかんしょ、白ねぎを作る農家が多くなっています。裏作の品目は、営農指導員に相談しながら豊後大野市内で栽培する生産者へ視察に行ったりしながら技術を学んでいます。
インキュベーションファームでは、その名のとおり大きな不安を胸に移住、農業で起業すると決意した農家の卵を2年間で確実に農家へと孵化させます。
ピーマンとスイートピー、2つの柱で江藤さん夫婦も初年度から利益を上げることができました。

江藤さんご夫妻の写真
▲スイートピーもハウスもいつもきれいに整っている。
繊細な手入れの賜物

ほかにも、経済的な面での安心を作るために、行政は積極的な支援を主なっています。

江藤さんご夫婦が学んだ「インキュベーションファーム」では、研修中に生活する住居については、2LDKの月額12,500円の宿泊施設を完備しています。
(こども園も隣接しています。)
また就農開始に向けて、農地や住居確保についても営農指導員を中心に関係機関で支援を行います。
そして、これまでの卒業生等が築いた事例をもとに、複合品目の選定やそれに伴う具体的な経営計画の作成を支援してくれます(例えば、年収600万円を目指す新規就農者の10年先の経営計画など)。

このような支援でこれまで県内外から研修生を受け入れ、インキュベーションファーム研修修了生の就農率は100%となっています。

江藤さんご夫妻の写真
▲行政のサポートも新規就農には必要となることが多い。
やって来る豊肥振興局の担当者は良き相談相手

金銭的な支援の面では、インキュベーションファームで学ぶ2年間の準備期間には、年間約300万円、独立の際にも補助制度が活用できたことに加え、日本政策金融公庫で無利子の融資も受けられたことも心強いポイントでした。

日常生活について聞いてみました。

江藤さんご夫妻の写真
▲たまに仕事終わりに行く釣りも雄介さんの喜び。
最近釣った大物を見せてくれた

「慣れるまでの間は大変でしたが、スキルアップすることで、月に1〜2回は家族みんなで出かけることもできるようになりました。自治会や消防団、地域の祭りの運営などにも参加しつつも、最近では趣味の釣りも、再開することができました。田舎ですが、少し車を走らせると遊具がたくさんある大きな公園に行けて、買い物にもそれほど困りません」
と雄介さんが言うと
「マイペースに無理しすぎず続けていきたいですね」
と円さんも続けます。

最後に、今後のビジョンについて聞いてみました。

「大分へ移住したことで、家族団らんの時間が格段に増えました。東京にいた時に思っていた理想の生活は手に入ったと感じています。規模を拡大していくことを大切に考える人もいますが、僕らは夫婦で仲良く仕事を続けていくことが理想です。産地としては縮小傾向にはあるので、僕らの世代が活躍することで、産地を維持していきたいです」とのこと。

「慣れるまでの間は大変でしたが、スキルアップすることで、月に1〜2回は家族みんなで出かけることもできるようになりました。自治会や消防団、地域の祭りの運営などにも参加しつつも、最近では趣味の釣りも、再開することができました。田舎ですが、少し車を走らせると遊具がたくさんある大きな公園に行けて、買い物にもそれほど困りません」
と雄介さんが言うと
「マイペースに無理しすぎず続けていきたいですね」
と円さんも続けます。

最後に、今後のビジョンについて聞いてみました。

「大分へ移住したことで、家族団らんの時間が格段に増えました。東京にいた時に思っていた理想の生活は手に入ったと感じています。規模を拡大していくことを大切に考える人もいますが、僕らは夫婦で仲良く仕事を続けていくことが理想です。産地としては縮小傾向にはあるので、僕らの世代が活躍することで、産地を維持していきたいです」とのこと。

江藤さんご夫妻の写真
▲「豊後大野スイートピー部会」では、
スイートピーの新しい魅力を発見するために、
食紅で色を吸わせた鮮やかな花も研究中

また、より良いスイートピーを育てよう、もっと良い農業にしようと、江藤さんや、その周辺のスイートピー農家が集まる「豊後大野スイートピー部会」にも所属しています。
現在13名が所属しているその部会には、30年以上のベテランのほかに、最近ではインキュベーションファームの卒業生を中心に20代〜40代の若手も増えてきています。全国的に農業の高齢化、人手不足が叫ばれる中、この地域ではそんな嬉しい現象が起こっています。

スイートピーの花言葉は、「門出」。ふたりが踏み出した“移住&新規就農”という人生の門出は、たくさんの努力と多くのサポートで素晴らしいものになったようです。


大分県は経営計画の策定から営農開始後のフォローアップまで充実した体制で農業参入を支援します。大分県内の農林水産業の会社に就職したい人も大歓迎です。

詳しくは
農林水産業・就業総合サイト「おおいたで働こう」
https://nourinsui-start.oita.jp/
のイベント情報をご覧ください。
サイト内のメールフォームからのお問い合わせも随時受付中です。