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最新の植物生理学と最先端の栽培技術の
掛け算で儲かる農業を体現!
業界のゲームチェンジャーに。

【きついし、汚いし、カッコ悪い。そんな農業が嫌いでした】

2025年に大分県九重町で稼働を始める新たな拠点の準備に奔走する、農業法人「アイ・エス・フーズ徳島(株)」の代表酒井貴弘(さかいたかひろ)さん。酒井さんの父親が地元淡路島で設立した「アイ・エス・フーズ(株)」が、規模拡大のため2017年に徳島県で「アイ・エス・フーズ徳島(株)」を設立すると、23歳の若さで代表に就任。青ネギ栽培を主とする農業法人としてわずか3年で売上高1億円を達成しました。2024年には両社の経営管理一本化のため「アイ・エス・ネクスト(株)」を設立し、ホールディングス化を行っています。

「アイ・エス・フーズ徳島(株)」が手がける青ネギは、苦味やえぐみを抑えたシャキシャキとした食感が自慢で、デパートや大手チェーン店など、高付加価値な青ネギを求めるユーザーから高い評価を得ています。

その功績を認められ、アイ・エス・フーズ(株)が2020年に農林水産省『全国優良経営体表彰 2020』で経営改善部門 農林水産省大臣賞を受賞。国際規格基準に則った適正な農業を実践する『ASIA GAP(農業生産工程管理)』の認証プログラムを取得するなど、躍進を続けています。若くして業界の注目を集めてきた酒井さんですが、その口から出た言葉は意外なものでした。

「正直に言えば、幼い頃から農業が嫌いでした。父親は電池の製造を行う自営業で、祖母と母が農業を営んでいたのですが、祖母はいつも『農業は儲からない』と言っていました。僕も手伝いをしながら、農業はきついし、汚いし、カッコ悪い。農業を仕事になんて絶対にしたくないと思っていました」。

【青ネギ栽培の収益表から感じたビジネスとしての農業の可能性】

アイ・エス・フーズ徳島の写真
▲取材を受ける酒井社長

農業に対する嫌悪感があった酒井さんが、農業に目を向けたのは高校を卒業して、地元の企業に就職後2年が過ぎた頃。父親が農業法人を立ち上げるタイミングでした。
「父親は、僕が高校生になった頃にそれまで携わっていた事業をたたみ、青ネギ栽培の専業農家として再出発をしていました。そんな父が取り組んできた青ネギ栽培の収益表を見せてもらったんです。そこで従来の“農業”ではなく、ビジネスとしての農業の可能性を感じ、農業への参画を決めました」。

そこからの酒井さんは淡路島で耕作放棄地などを借り受けながら、破竹の勢いで農地を拡大していましたが、同時に島での農地と人材の確保に限界を感じていました。そんな時に当時から付き合いのあった徳島県の契約農家さんからの「徳島は農業をするには恵まれた土地だけど、後継者がいなくて困っている」という言葉を耳にし、新たに徳島への進出を決意します。

アイ・エス・フーズ徳島の写真

徳島ではトラック1台、従業員数名からのスモールスタート。農地が余っていることはわかっていても、その確保は簡単ではなかったと言います。
「伝手をたどって、やっとの思いで2反の農地を借り受けました。収穫期の直前で台風に見舞われたり、従業員への伝達ミスでうまく育たなかったり、知識不足も相まって従来型の農業の洗礼を浴びました。だからこそ、ビジネスとしてやっていくためには、栽培方法のマニュアル化、数値化が不可欠だと痛感。改めて世界の農業に目を向け、学びを深めてきました」。

現在は、最新の植物生理学と最先端の栽培技術を掛け合わせたハイブリッドな栽培技術の導入により、気候変動を踏まえた高温対策や、収穫から栽培までの期間の短縮、年間の収穫回数の向上に成功し、年間収量は約25トン、栽培総面積14ヘクタールの大規模農業経営で、安定供給を確かなものにしています。

「青ネギは、品質管理が難しく安定供給しにくい品種です。だからこそ管理体制を徹底し、安定供給を叶えるだけで他と差別化ができます。生産計画をたて、施肥設計をし、何かクレームがあったときには苗まで生産工程を遡ることができる。そうした生産体制を整えることで、安心してお客さまの元へ生産物を届けられます」。

酒井社長の取材時に、総務・経理・財務・人事を担当しているアイ・エス・ネクスト(株)の木村知亜取締役にもお話をさせていただきました。
大手企業で勤めていた木村さんは、これからの成長産業である農業に高い関心を持ち、自らの力を役立てることができる職場としてアイ・エス・フーズ徳島に注目。酒井社長に直談判して入社に至ったそう。

アイ・エス・フーズ徳島として今後も事業を拡大するべく、日々奔走している酒井社長。やりたいことを実現するためには、社員の存在はとても重要だといいます。
農業法人といっても、農業に従事する方を雇うだけではなく、法人として経営や経理、人事など様々な部門を設け、多様な人材が必要です。
リクルート活動に多くの予算をかけ、若く多様な視点を持った人材を多く採用し、財務経理や販路の拡大、新規事業の立ち上げなどを任せることで、社内でのイノベーションが生まれる上、酒井社長自身もクリエイティブな活動を行うことができています。
また、このような農業法人としての在り方を次世代のロールモデルとして各地に広めていきたいと酒井社長は語ります。

【大分県の農業に対する熱すぎる情熱で九重町に進出】

アイ・エス・フーズ徳島の写真
▲酒井社長と参入を支えた大分県庁企業参入支援班員

また、2025年には、大分県九重町の拠点も稼働を始めます。
「ご縁あって九重町を視察に来たときは、ここで新たな圃場とする確信が持てずにいました。しかし、その後の大分県のフォローや、市町村の窓口の方の対応を通じて、新参者である僕らを受け入れてくれる磐石な体制があるんだなと感じることができました。資金面や実務面、さらに気持ち的な面での手厚い支援体制が決め手となって、今回の九州進出を決めました」。

アイ・エス・フーズ徳島の写真
アイ・エス・フーズ徳島の写真
アイ・エス・フーズ徳島の写真
▲九重町に建設中の事務所とハウス

今後は、国内市場における流通量シェア No.1 を目指し、新たな日本の農業を構築するとともに、儲かる農業のビジネスモデルとして、持続的な優良経営を続ける方針だとか。淡路島から徳島、大分へと続く事業拡大の先には、世界市場も視野に入れています。

「日本における農業を取り巻く環境は、高齢化や人口減少、気象変動など、年々厳しさは増す一方です。しかし、日本の農業が生き残っていくためには、従来の農業経営にとらわれないグローバルな視点を取り入れた、新たなビジネスモデルとしての“農業”を創造することが求めらているのだと思います」。

アイ・エス・フーズ徳島の写真
アイ・エス・フーズ徳島の写真
▲アイ・エス・フーズ徳島の社員ときれいに整備された圃場

取材の冒頭に「農業は嫌いでした」と語った酒井社長は、儲かる農業を体現する業界のゲームチェンジャーとして、20代の若手が中心となって世界と戦える日本の農業を切り開いています。

〇企業概要
農業を行う法人名 アイ・エス・フーズ徳島株式会社
所在地      徳島県阿波市土成町成当1320-1
経営品目     青ねぎ
従業員数     正社員11名、パート19名、実習生8名


大分県は経営計画の策定から営農開始後のフォローアップまで充実した体制で農業参入を支援します。大分県内の農林水産業の会社に就職したい人も大歓迎です。

詳しくは
農林水産業・就業総合サイト「おおいたで働こう」
https://nourinsui-start.oita.jp/
のイベント情報をご覧ください。
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