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柔軟な組織編成で林業を刷新!
目指すは、森の総合サービス業

竹田市萩町ののどかな住宅街の一角に拠点を構える「堀木材」。

堀木材の写真

地域に“ホリモクさん”の愛称で親しまれています。山から伐り出した丸太の木材市場への出荷を中心に、山や木の管理・売買、相続に関する相談、倒木などの特殊伐採など、山にまつわる地域のニーズに幅広く対応しています。
近年は、人の手が入らずに荒れた荒廃林を再び健やかな森にするために、伐採後の植林活動も並行して行うとともに、森の循環に配慮した「年輪100年経営」を掲げ、持続可能な林業に取り組んでいます。

※「年輪100年経営」…山や森林を守っていく事の重要性や、後世へ森を、管理された山々を受け継ぐため、年輪が増えていくことになぞらえて、一つひとつ、焦らずしっかりと事業を行っていくという堀木材の企業理念

「こちらへどうぞ!」と軽やかな笑顔を迎えてくれたのは、ホリモクの“顔”でもある志賀和美さんです。

堀木材の写真

創業者である和美さんの父・堀良三さんが会社を設立したのは、2001年のこと。自動車メーカーの営業マンだった良三さんは、若くして結婚。楽ではなかった生活を変えたいと一念発起。当時は、「危険」「重労働」というイメージだった林業業界に変革を起こすべく、大型の機械を導入。作業負担の軽減を図るとともに規模拡大の方向性に舵を切る、攻めの姿勢で事業を展開しました。
「自動車メーカーの若い営業マンだった父から見れば、1日で月のお給料の3分の1ほどの金額が稼げる林業は、とても夢がある職業だったのだと思います」と話す和美さん。

時代の流れの中で国産材が淘汰される、向かい風の時代もありましたが、それでも地域に求められる林業の形を率先して取り入れたことで、事業を軌道に乗せた良三さん。ようやくこれからという矢先、良三さんが60歳の若さで他界したことは、和美さんにとっての転機になりました。
長女として生まれ育った和美さんですが、「それまで林業を継ぐ気持ちはゼロ」だったとか。

それでも突然、存続の危機に見舞われた家業を救えるのは自分しかいないと覚悟を決め、37歳の時に専務に就任。夫の陽太さんとともに、林業と会社経営に踏み出しました。「あの頃は必死だったけれど、今となっては自然の中で体を動かす林業の仕事が好き」という和美さん。

堀木材の写真
▲チェンソーを構えた事務所内の写真が印象的

3人姉妹の子育てに追われながら、時には見積もりや調査のために山に入ることも少なくないというパワフルな仕事ぶりに目を見張ります。

現在、会社の代表を務めるのは夫の陽太さん。元々は東京でシェフとして腕を磨いてきた陽太さんにとっても、林業は未経験のジャンル。それでも良三さんの残してくれた道を引き継ぎたいと夫婦で猛勉強した結果、陽太さんは主に現場の取り仕切りを受け持ち、和美さんは山林の基礎的な知識を得るために「森林施業プランナー」の資格を取得。まさに二人三脚の再スタートでした。

「当時は、父が大切にしていた会社を守りたい一心でがむしゃらでしたね。現場の実務を覚えるだけでなく、会社全体をさまざまな角度から見直し、もっとみんなが働きやすくなるように体制の立て直しを図りました。また、従来の林業は危険と背中合わせ。そうした現状を塗り替える林業を確立することが、いつしか夫婦の目標となっていました」そう和美さんは振り返ります。

そこで、怪我をせず(Safety)、効率的に(Smart)、かっこよく(Stylish)、稼ぐ(Salary)の「新 林業 4S」を理念に掲げ、事故を未然に防ぐことを第一に、安全を最優先にすることに注力しています。家業から企業へと体制を整え、さらなる飛躍のために今日まで邁進してきました。

堀木材の写真
▲目標やタスクをわかりやすい表現で事務所に掲示して、
業務的な目標の共有も行っている

例えば、女性や若い世代が活躍できるようにと、初心者講習や講演会、地域の小学校への出張授業にも出向いています。また、福利厚生の充実を図るとともに、個々のスタッフの希望を取り入れた自由な勤務体制や、各ジャンルのエキスパートを専門職として組織に迎え入れることで、新たな設備投資が必要な場合も大分県から助成金なども得ることができるようになったといいます。
「ホリモク」、地域、大分県の3者で連携をはかりながら、着実に実績を重ねてきたホリモク。企業体としての盤石な基盤を築いてきた結果、安全かつ自分たちらしい林業のスタイルを確立してきてきました。

堀木材の写真

「社員の充実した暮らしのために、半農半Xも推進しています。例えば、アーティスト志望の社員は自身の決めた日数のなかで働いていますし、山の売買を担当する営業業務は、地元の建設会社を退職された方に一部お任せしています。伐採したその先のお金の流れや、木材の活用方法まで一連の流れが見えているので、依頼主さまへのより丁寧な案内ができます。また、行政書士の方にも連携していただき、よりしなやかで強い理想的な企業体が構築できています。周りの方々の力を借りながら、一人ひとりに応じた働きやすさを叶えています」。

また、アウトドアブームが注目される以前から、木材の端材を活用する取り組みとして薪の販売もスタート。

堀木材の写真

薪ストーブの愛用者や、キャンパーたちからも好評でその需要は増す一方だ。森の循環を意識するホリモクの事業の一環として、木の命を最後まで無駄にしないこの活動も重要な役割を担っています。

「地域経済を支える資源としての山、みんなが自然に触れる学びの場としての山。山にはいろんな側面があります。新しい価値を生み出す山の可能性を広げるプランナーとしての活動に誇りを持つとともに、これからも山の仕事を通じて地域に貢献していきたいです。」
山の可能性は無限大。50年後、100年後の子どもたちのために、ゆたかな山の環境を維持していくことは、良三さんの思いとともに「ホリモク」に託された大きな使命です。


農林水産業で働くことを、大分県は全力で支援します。
起業をしたい人だけではなく、大分県内の農林水産業の会社に就職したい人も大歓迎です。

詳しくは
農林水産業・就業総合サイト「おおいたで働こう」
https://nourinsui-start.oita.jp/
のイベント情報をご覧ください。
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